2019.08.08
京都市に貴重な伝統工芸品「金唐革紙」を寄贈 ~文化財保護に協力~

日新電機株式会社(本社:京都市右京区、社長:齋藤成雄)は、当社が保養施設として所有する昭和初期に料亭として建てられた日本家屋「嵯峨野荘」の大広間天井に装飾されていた日本の伝統工芸品「金唐革紙(きんからかわし)」を、歴史的文化財の保護の観点から京都市に寄贈しました。

 

「金唐革紙」は、和紙に金属はく(金箔、銀箔、鉛箔など)を貼り、デザインが彫られた木型(版木)で凹凸文様をつけ彩色したもので、明治時代の洋風建築に高級壁紙として使われた日本の伝統工芸品です。洋壁紙の普及で昭和初期から徐々に衰退し、昭和中期以降には伝承者もいなくなりました。現在は製造されておらず現存しているものも少ない大変貴重な高級壁装材です。

 

嵯峨野荘は1932年(昭和7年)に建築された料亭で、金唐革紙をはじめ多くの貴重な装飾が建物に施されており、2014年10月には、登録有形文化財(建築物)に登録された建物です。1960年に日新電機健康保険組合が当時の所有者から購入した後、当社保養施設として2009年に当社が購入。2018年9月まで利用していましたが、同年の地震や台風の影響により建物が損壊、修復が困難であることから止む無く閉鎖、取り壊しを決定しました。

登録有形文化財登録時の調査で金唐革紙が装飾されていることが判明し、その際に京都市より寄贈の要望を受けていたこともあり、今回の閉鎖、取り壊しに伴い一部を寄贈しました。

 

当社は今後も、より良い地域社会の実現を目指し、さまざまな活動を通じて社会貢献活動に取り組んでいきます。

 

金唐革紙が装飾されていた大広間 繊細な模様が描かれている「金唐革紙」

 

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