地元の方と楽しみながら自然に親しむ 社員でつくる「日新電機の森」

日新電機グループ社会貢献基金では、日新電機グループとして地域の環境保全活動に協力しています。
今回は「日新電機の森」での保全活動を紹介します。
京都府南丹市と群馬県前橋市にある「日新電機の森」
日新電機グループ社会貢献基金では、2018年に「京都モデルフォレスト運動」の趣旨に賛同し、京都府南丹市美山町において、「魅力あふれる里山づくり」を目指して、森林整備への助成と保全活動を開始しました。
日新電機の事業所がある群馬県前橋市においても、翌2019年に地元自治体との赤城山の森林整備に関する協定を締結し、助成と保全活動を行っています。京都府、群馬県それぞれ「日新電機の森」と名付け、社員とその家族がボランティアとして植栽や下草刈り、遊歩道づくりや展望台の修復作業などを、地元の方々と一緒に行っています。
地元の方々と会話も弾む 職人直伝の接手
森林活動は京都と前橋それぞれ年に1、2回の頻度で実施しており、2025年10月の実施で京都は13回目、前橋は5回目となりました。
回を重ねるごとに整備も進んだことから、作業内容も少しずつ変わってきており、現在京都の活動では山の中腹にある展望台の修復と展望台までの遊歩道の整備、また蝶や甲虫が生息できる環境作りを目指して植樹を行っています。
2025年5月の活動では、展望台の修復では地元工務店の方の協力のもと、木材の加工や柱の補強作業などの大工仕事も社員の手で実施。
展望台の大きさに合わせて木材を延長するため、木材の端に「接手」と呼ばれる接合部分を作る際には、普段の電気設備製造でさまざまな工具を使う社員でも使うことのない「ノミ」を使って木材を加工します。
慣れない作業ながらも、工務店の方と和やかに会話しつつ進む作業は和気あいあいとした雰囲気に包まれていました。

工務店の方に指導を受けながら木材を切断

ノミを使って加工するL字型の「相欠(あいが)き」
森林と共に生きる 樹木への理解を深め自然に馴染む機会に
遊歩道の整備では展望台までの道にかかる草木の剪定などを行っており、その道中では森林インストラクターの方が樹木の違いや、日本にはどんな樹種の木があり、どんな使われ方をしているのか歴史も交えて説明する場面もありました。
森林活動は家族での参加も歓迎しており、子供が森林や自然を楽しめるよう、松ぼっくりツリーづくりやストーンペイントなど都度趣向を凝らしたイベントを企画。葉っぱに塗料を塗って自分だけのトートバッグをつくる「葉っぱのスタンプ」では、子供たちの手によりオリジナリティあふれるデザインのトートバッグが出来上がりました。
展望台補修などは力仕事が多く参加ハードルが上がってしまいますが、決して力仕事ばかりではありません。
自然に馴染むことで、地球温暖化などで危機に瀕している森林を気にかけるようになることも、大切な森林保全活動だと考えています。

インストラクターが葉の付き方や形状で樹種の違いを説明

葉っぱのスタンプでオリジナルトートバッグづくり
疲れを労い自然を味わう食事会
森林活動後には、疲れを労うイベントとして参加者全員の楽しみである食事会があります。
京都では自然豊かな南丹市美山の野菜などを味わうバーベキューをはじめ、地元の方のご厚意でピザ窯でのピザづくりや流しそうめん、鮎つかみなど、ここでしか体験できないような企画もさまざま実施してきました。
この食事会は地元の方と社員との交流はもちろん、社員同士の交流の場でもあります。

地元の方のご厚意で企画された鮎つかみ

地元の方と一緒にバーベキュー
前橋では植樹と育樹で森林に親しむ
前橋でも、群馬県有林、前橋市有林の2カ所にて、下刈りや枝打ちの作業を実施しています。2021年には群馬県の木でもあるクロマツを植樹し、毎年成長を見守りながら、保全活動を行っています。また、森に親しんでもらうため、活動後に「森の観察会」や「ネイチャークラフト体験」を行い、子どもたちにも森を楽しんで学んでもらう企画をしています。

群馬県赤城山での下刈り作業

ネイチャークラフト体験
参加している日新電機グループ社員はグループ会社、違う拠点、違う工場、違う部署など範囲は広く、初対面の人が多いほどです。
そんな中、共通の知っている社員をきっかけに話が盛り上がったり、趣味の話で盛り上がったりと、普段の業務の中には無かった出会いが生まれています。