男性育休取得者座談会

社会的にも進みつつある男性の育児参加。それは家族のためでもありながら、男女関係無く自分の働き方を見直すきっかけにもなります。
長く仕事を離れる育児休職を経験したからこそ分かること、改めて感じることは多く、若手男性社員たちが会社や家族への素直な思いを語り合いました。

  • T:電子線照射装置の
    アフターサービス担当

  • K:太陽光発電用パワー
    コンディショナの設計担当

  • M:変圧器の製造担当

CROSS TALK

育休を取るまで

設計K

私は育休は2カ月ほど取りました。取る時期の4カ月前から上司に相談し、上司が関係部署に連絡してくれて、そのあと自分から挨拶にまわりました。皆さんはどうですか?

製造M

2人目が生まれるときに取りました。1人目の子供の時は奥さんが「一人で大丈夫」と言うので取らなかったのですが、2人目の時に奥さんと相談し、「動き回る3歳児と新生児を一緒に見るのは大変」ということで職場に相談。上司からも、同じ製造班の面々からも快くOKをもらえました。

サービスT

産後パパ育休を取りました。生まれる1週間前から有給休暇をとり、出産予定日からは育休でした。予定日から遅れての出産でしたが、奥さんに「近くにいてくれてよかった」と言ってもらえました。個人的には、子供が生まれる前の貴重な夫婦二人の時間を過ごせたこともよかったと思っています。

産後のサポートとして産後8週間の期間中に最長4週間取れる育休で、分割取得も可能。そのあと改めて通常の育休が取得できる。

サービスT

仕事面ではお客様対応で忙しい職場ですが、他にも育休を取っている人がいて取りやすかったですし、後輩のためにも取ろうと思いました。上司に伝えたら「育児は大変だから頑張ってきて」と言ってもらえました。

設計K

私も「頑張って」「奥さんを支えてきて」と声をかけてもらいました。

製造M

人事部から配られる制度の冊子が分かりやすくて、持ち帰って奥さんに見せて相談していました。

両立支援制度を説明する冊子。国の制度から日新電機特有のものまで内容や申請方法、補足情報などを独自にまとめており、全社員に配布される。

設計K

私も冊子を活用しました。たくさん使える制度があるのを見て妻に「いい会社やね~」と言われました。

サービスT

住んでいる町の「パパママ教室」に参加したら、夫婦10組中、育休を取る男性は自分だけでした。男性が育休を取るというのは、まだまだ一部の会社だけなのかもしれません。
CROSS TALK

育休中の生活

サービスT

休み中に仕事の連絡などはありましたか?

製造M

基本的には職場で対応してくれていたので、問題が起きて連絡が来るようなことはありませんでしたが、気になる件は近況を教えてもらったりしていました。

設計K

私もです。

サービスT

私は割り切って全く連絡などはしていなかったですね。

設計K

凄いですね!思い切って割り切れる人もいれば、気になって逆に落ち着かない人もいるので、休み中の仕事との関わり方は職種や状況、性格にもよりますよね。
子供とのかかわりってどうでした?

製造M

自分の育休中は、下の子と奥さんが退院したタイミングで、上の子が保育園でノロウイルスにかかり、同じタイミングで下の子が発熱してしまい、急遽再入院となりました。病院と家の往復で大変でしたが、育休を取っていなかったら急な休みが続いて職場も大変なことになっていたなと思います。

サービスT

自分は末っ子で兄弟の中では世話されるだけだったので、赤ちゃんのおむつ替えは初めてでとまどいました。
沐浴もどこをどう支えたらいいか分からなくて。

設計K

首が座っていない頃は本当に怖い!
自分は子供の泣く理由がさっぱり分からなくて、いろいろ手探りでやってみるんですが、何が正解か分からないもやもやがありました。仕事でも試行錯誤することは多々ありますが、言葉が通じない難しさを感じました。

製造M

そうそう、泣く理由が分からない。でも経験を重ねるとわかるようになるので、それは仕事と同じかも。

サービスT

当時はいっぱいいっぱいでしたが、自分もいろいろ覚えて成長した気がします。
子育てで、新しい事にたくさん触れる事で、自分の中での感性(アンテナ)が刺激されて、以前よりも広い視野で仕事に取り組めていると思います。
CROSS TALK

復職後の仕事と生活の両立

製造M

復帰前に職場に連絡して、仕事の状況を確認していたので、復職はスムーズでした。仕事は多くありましたけど。

サービスT

私もそうですね。特に問題なく仕事はできています。
海外との技術的な打合せが多いのですが、リモート会議ができるので、自宅で行うことも可能です。

設計K

今は在宅勤務をしています。保育園の送り迎えには「育児フレックスタイム制度」も使えるので、助かっています。

育児・介護・基礎疾患のある人は在宅勤務が可能

製造M

製造現場では在宅勤務は難しいので、妻が育休から職場復帰したときに2人の保育園の送り迎えをどうするか、両親にも相談中です。

サービスT

うちも保育園に入れるつもりで相談中です。このあとの両立がどうなるか、子育ての先輩お二人に実際のところを聞きたいです。

製造M

妻が全面的にやってくれていて本当に感謝。自分でも早く帰れたときは何でも率先してやっています。土日は元気な3歳児は自分が見て、赤ちゃんは妻というのが基本の分担です。外遊びは任せて、という感じです。

設計K

妻と分担を決めて自分も家事全般をやっています。料理は妻が上手なので任せ、自分は掃除が好きなので担当し、ほかお皿洗い、風呂洗いなどをやっています。どうしても平日は遅くなることも多いので、土日は率先して子供と遊んでいます。

サービスT

協力が大事ですね。自分はお風呂とスキンシップ担当です。上司が柔軟性のある人で、海外の会議は時差に合わせた働き方も認めてくれていて助かります。

製造M

子供が小さいうちはとにかく大変。保育園に迎えに行ったら終わりではなく、そのあとの世話もありますからね。昼のうちから「熱が出ました」と連絡が来ると、誰かが迎えにいかないといけない。連れて帰ってきたら、熱があるのに元気に走り回っていたり…

設計K

そうそう。熱があっても子供は元気、親がぐったり(笑)。
CROSS TALK

育休を経験して

製造M

育休を経験して何か変化はありましたか?私はとにかく育児の大変さを実感しました。

設計K

妻は子供を産んですぐ育児。とても自分にはできないと思って感謝です。
あと、自分の母親もこんなしんどいことをして育ててくれたんだなと思って感謝の思いが生まれました。

サービスT

自分も、4人を育てた母をリスペクトです!

設計K

育児を経験して、一人でできないという謙虚な気持ちになり、それは仕事も同じで何事も支えられていることを実感しました。周りの方に感謝です。
職場で同じぐらいの年齢の子供がいる人がいて、話題も増えました。
子供の話をわかってもらえるのがいいですね。

設計K

育休中も、復職後の子供の体調不良時も、職場の協力があってこそと考えると、仕事全体が人との協力で成り立つものだと育休前よりも強く感じるようになりました。

サービスT

男性の育児参加は増えてはいますが、その職場における男性の育休取得の前例や、上司の育児経験の有無でとりやすさには差があるような気がします。

製造M

自分の場合は、育児を経験しており理解のある上司で非常に助かりました。
今日のメンバーは皆そうですね。
一同
(うなずき)

サービスT

育休後は職場の理解や協力に感謝すると同時に、自分でもできる限り周りに協力して仕事をしようという意識が強くなりました。後輩も育休をとりやすくしてあげたいですね。

製造M

あとはやはり家族のためにより仕事を頑張らなければという意識が強くなりますね。
CROSS TALK

育休を取りたい人へのアドバイス

設計K

職場復帰のためには保育園を探す必要がありますが、定員の問題だけでなく立地・設備・各家庭で用意する備品など条件は多種多様。とにかく早めに動くことです。情報収集が大事。

製造M

育休は男性も是非使ってください。
相手の気持ちや立場を直に感じられるいい機会です。

サービスT

当社の場合制度は整っているので、仕事と生活の両立のためにどう利用するか家族でよく相談して決めると良いと思います。

設計K

子供が小さいうちは特に急に休まないといけないこともあるので、いつ休んでもいいようにしておくことが必要です。進捗のこまめな報告や、机の資料の場所がすぐ分かるようにするなど。

製造M

育休を取る人の周りの人の仕事の負担は大きくなるから、「職場へのケア」ももっとあるといいと思います。

サービスT

育休を取る男性が増えて、職場で同時期に育休を取る人が出たときには人手の確保に悩む可能性もあり、主任の立場からはそのあたりも考えないといけないと思うようになりました。

設計K

男性も育児にしっかり関わる経験は、プライベートにも職場にもプラスになると思います。育休を取る人も、周りで支える人も、みんなが「お互い様」の気持ちで仕事ができるといいなと思います。