私たちの生活に、一時たりともなくてはならない電気・・・。
この電気はどのように作られ、どのような経路で私たちのところへ送られてくるのでしょうか?
さぁ、電気の発生から使用されるまでの長い旅をたどってみましょう。

さらに基本的な内容は、こちらをご覧ください → 住友グループ広報委員会が運営するサイト「すみともキッズ」へのリンク

発電所

私たちに身近な発電機には、自転車のライトなどがあります。
発電機では、磁石を回転させることにより磁石をとりまくコイルに電気が発生します。
これが発電で、自転車のペダルをこぐ人の力から電気の力(電力)への変換です。
電気をつくるところ、発電所は、どのような力により発電するかによって、下のイラストのように分けられます。

水力発電所

高い所から落ちる水を利用し、水の力で水車をまわして発電します。

火力発電所

石油・天然ガス(LNG)・石炭を燃やして水を水蒸気にし、蒸気の力でタービンをまわして発電します。

原子力発電所

原子炉でウランを核分裂させ、その時に出る熱で水蒸気を作り、蒸気の力でタービンをまわして発電します。

新しい発電所

最近はクリーンで地球に優しい発電方式として、太陽光発電や風力発電、地熱発電などが盛んになってきました。

この中で太陽光発電だけは、力を介さずに光エネルギーから直接電気エネルギーに変換される特異な方式です。

電力の輸送

電気は、山奥の水力発電所や都市から遠く離れた原子力発電所などから電気を使われるところまで何百kmもの旅をします。
発電所の発電機では、電圧2万ボルト、電流3万アンペアの電気が発生します。
3万アンペアの電気を流す(送電)には直径15cmもの巨大な電線が必要で、このような電線(送電線)を何100kmも引っ張ることはできません。
そこで、発生した電気をまず変圧器(トランス)によって、例えば電圧は10倍、電流は1/10に変えられてから送電線につながれます。
電圧は大変高くなりますが、その代わりに電流が減少し電線の直径を細くすることができます。
送電線に乗った電気は山を越え、野を越え、私たちの近くまでやってきます。

変電所

私たちの近くまで来た電気は何十万ボルトもの高い電圧で、そのままでは危険で使えません。
そこで再び変圧器により、今度はそれぞれの使い方に適した電圧に下げて各所に分配をします。
この働きをするところを変電所と呼びます。
何段階もの変電所(1次変電所、2次変電所、配電用変電所)を経て順次電圧が下げられ、工場やビル・電鉄などへ配電線を通して分配(配電)され、最後は電柱上にある変圧器で100ボルト、200ボルトに下げられ各家庭に配電されます。

電気の使用

電気はあまりにも私たちに身近過ぎて、無意識に使用しているのではないでしょうか?
しかしその使い方はさまざまで、モーターのように力として利用されたり、ヒーターとして熱を発生したり、電灯として光に変わったりします。
いずれも、発電の源となったエネルギーの形に戻して使っていることが分かります。
そのほか、トランジスタの中では制御された電子の流れとして、オーディオ・ビデオ・情報通信などに利用されます。

以上、電気の長い旅をたどってきました。

発電所 → 送電線 → 変電所 → 配電線 → 需要家へと常に電気を絶えることなく
スムーズに送るためにさまざまな設備、機器が設置されています。
当社は、これらに関連する多くの製品を提供しています。