組織体制

日新住電エネルギーシステム開発センター

当社と住友電気工業(株)は、送配電機器・エネルギーソリューション事業を強化すべく、両社の研究開発部門を融合した新たな組織「日新住電エネルギーシステム開発センター」を発足しました。
当社の「電力技術、システム化技術」と住友電工の「環境・エネルギー技術、素材技術」 の融合により、グループシナジー効果を発揮し、さらなる事業強化を進めていきます。

研究開発部門

電力技術開発部

専門分野

パワーエレクトロニクス ・巻線機器技術やシミュレーション・リアルタイム シミュレータ活用技術に基づき、エネルギーインフラを担う基幹技術である電力系統解析技術、電力制御技術、電力変換技術を活用した機器・制御システムの開発を行っています。※電力を制御、変換、供給する技術

関連製品

パワーエレクトロニクス機器(DC-DCコンバータ、半導体スイッチ)の開発と分散型電源・蓄電池を用いた直流配電、定置型蓄電池システム、地域マイクログリッド向けの制御技術開発を行っています。
また、電力系統解析技術により風力発電事業者向け系統連系設備の技術提案に貢献しています。

貢献範囲

パワーエレクトロニクス応用した高効率化や電池電力貯蔵・蓄電池活用、再生可能エネルギー活用向けの機器・制御技術の開発により、カーボンニュートラル(再生可能エネルギー主力電源化)やエネルギー地産地消、電力レジリエンス強化に貢献しています。

監視診断技術開発部

専門分野

世界が脱炭素社会に向かう中、再生可能エネルギーの大量導入が今後も続きます。発電した電力を安定して需要先に届けるため、電力機器や送配電網の状態監視の重要性が一層高まっており、これを実現するセンサー装置や、異常検出、劣化診断、故障予兆検出などの技術・製品開発に取り組んでいます。

関連製品

ガス絶縁開閉装置(GIS)をはじめとする電力機器や受変電設備、定置用蓄電池などの監視診断技術・製品開発を行っています。また、変電所デジタル化・スマート保全ニーズに対し、電力機器の監視制御で採用が進む国際規格IEC61850への対応にも取り組んでいます。

貢献範囲

受変電設備の絶縁破壊事故につながる部分放電現象の早期検出、今後大量導入が進む定置用蓄電池やリユース畜電池の劣化診断、再エネ増加で不安定化する送配電網の状態監視など、重要な社会インフラである電力の安定供給を支え、カーボンニュートラルの達成に貢献します。

材料技術開発部

専門分野

有機、無機を問わず材料全般の分析・評価技術をベースに、当社製品に使用される各種材料の適用・改質・改良の技術開発を行っています。高電圧の電力機器を開発・製造するために重要な固体絶縁技術、油浸絶縁技術、およびガス絶縁技術に関わる絶縁材料の開発を中心に、それ以外にも電力遮断技術などを開発しています。

関連製品

材料技術により、モールド製品、環境配慮型GISなどの環境対応電力機器に貢献しています。
また、生産性向上、モノづくり力の強化、サプライチェーンの多様化などの当社を支える基盤技術として材料分析技術を強化しています。

貢献範囲

材料技術開発部で評価を行った材料が、当社の各種製品に使用されています。最近は、グローバルな調達環境の変化に対応するための代替材料の適用開発、SDGsやカーボンニュートラルへの対応として化石燃料に依存しない絶縁油や温暖化係数の小さい絶縁ガス機器の開発に貢献しています。

システム技術開発部

専門分野

脱炭素化の潮流加速やデジタル技術の急速な進展などによりエネルギー市場は大きな転換期を迎えており、自社の保有する技術やコンポーネントに囚われることなく、社内外の技術・製品を組み合わせたトータルシステムでの対応が求められています。当部では、社内外のエネルギー関連技術・製品をシステム技術により融合させ、より付加価値の高いエネルギーシステム開発を行います。

関連製品

電力以外(水素、熱など)を含むエネルギー全般に関するシステムを対象とし、エネルギーをつくる(再生可能エネルギーなど)技術、貯める(蓄電池など)技術、運ぶ(送配電高度化など)技術、かしこく使う(省エネなど)技術を対象としたエネルギーシステム開発を行います。また、モビリティ電動化に伴い生まれるエネルギーとモビリティの融合する市場領域にも注力しています。

貢献範囲

電力以外(水素、熱など)を含むエネルギー全般に関するシステムを対象とし、当社の強みある電力関連技術・製品と社内外のエネルギー関連技術・製品を積極的に融合させて、社外とのコラボレーションも取り入れながら、トータルシステムでのエネルギーソリューション提供による脱炭素等の社会課題の解決に貢献します。

技術開発推進部

専門分野

機械設計技術・シミュレーション技術(電磁場解析、熱流体解析など)・データサイエンス技術・AI技術(機械学習、数理最適化など)といったコア技術を駆使し、既存製品改良、新製品創出、生産性向上を積極的に推進しています。

関連製品

電力機器(GIS、油絶縁機器、変圧器、リアクトル、パワエレ製品)の品質向上、および故障予兆・異常検知による安全・安心な運用に貢献する監視制御システム、設備診断システムの開発を行っています。

貢献範囲

高度な機械設計技術・シミュレーション技術を活用し、既存製品の品質向上や改良開発に貢献しています。さらに、データサイエンス技術・AI技術を活用し、新製品創出や生産性向上(業務効率化、技術継承支援など)に貢献しています。

ビーム・プラズマ技術開発部

専門分野

プラズマ中の電子やイオンなどの荷電粒子を用いた表面改質、薄膜形成技術の開発を行っています。また、プラズマを発生させるための高周波を用いたアンテナ技術や高周波回路に関する技術、真空応用装置に関する技術開発を行っています。さらに、ダイヤモンドを用いた量子応用技術にもチャレンジしています。

関連製品

イオンビームや電子線による表面改質を目的としたイオンビーム照射装置や電子線照射装置、高周波プラズマを用いたプラズマ処理装置、薄膜形成装置の開発を行っています。
また、ダイヤモンドを用いた超高感度磁気センサーなどを開発しています。

貢献範囲

表面処理による新規機能性材料の開発や省エネルギー・環境対応、薄膜形成によるデバイス性能改善や耐摩耗性改善による工具・金型寿命の向上に貢献します。また、量子技術を応用した高感度センサーなどの製品の社会実装に貢献します。

市場開発・企画部門

企画開発部

全社横断的な技術・製品開発テーマについて、企画立案、マーケティング、設計試作検証、およびこれらの開発業務を通した新事業の構築を推進しています。主な取り組みとして、下記があります。

  • 中長期的に市場から求められる新規テーマの探索・創出
  • 事業化のための要件(戦略・体制・設備・予算)の明確化
  • 事業化開発の遂行(研究部門・事業部門との情報共有・基礎技術準備)
新規テーマ創出から事業化までのフロー