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アンモニア態窒素濃度を計測・監視するシステムを初納入~曝気風量削減に寄与します~

日新電機株式会社(本社:京都市右京区、社長:小畑英明)は、アンモニアセンサを用いて下水処理プロセスのアンモニア態窒素濃度を計測・監視するシステムを開発し、大和市北部浄化センター(神奈川県)に納入しました。今回開発した「アンモニア態窒素監視システム」は、当社が推奨するSPSS-Water(水処理向け)のソリューションの1つとして考えています。このシステムで、窒素除去を目的とした硝化-脱窒法及び処理水質の向上・安定化を目的とした硝化促進運転を採用されている機場の省エネ・水質担保・地球環境保全に貢献します。

 

【本システム導入背景】

下水処理では、有機物と窒素化合物(主にアンモニア態窒素)の二つが、主な浄化対象となります。有機物については、浄化目標がすでに達成されていますが、アンモニア態窒素については、まだ、充分に処理されていない処理場もあり、閉鎖性水域における富栄養化は大きな環境問題の一つとなっています。現在の一般的なアンモニア態窒素除去法【硝化-脱窒法】及び従来法【標準活性汚泥法】における硝化促進運転は、有機物の浄化に加え硝化にも空気が必要となるため、多くの曝気風量(電気)を消費します。そこで、省エネを気にするあまり、曝気風量を制限すると、アンモニア態窒素が除去できず、水質が担保されない事態に陥ります。
そのため、これまでアンモニア態窒素除去法及び硝化促進運転を導入している機場では、過剰の曝気風量で運転管理することが多く、その最適化・省エネ法が切望されていました。

 

【システム構成】

[アンモニアセンサ]-[変換器]-[中央監視装置]

 

【システムの特徴】

① リアルタイムで、アンモニア態窒素濃度を計測可能。

② 処理槽毎の、処理トレンド等を監視可能。

③ 長期安定性に優れたセンサを採用。半年間、電極交換不要。

本システムにより、刻々変化する、窒素処理プロセスの状態を、技術者が的確・簡単にとらえる事が可能になります。

 

【導入後】

大和市北部浄化センターでは、本システムから得られたリアルタイムデータを用いて、曝気風量の削減に取り組んでいます。処理水質を維持しながら、今後は、送風機の電気使用量が、約10~15%削減できる見込みです。

 

【導入後】

 

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