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炭化ケイ素(SiC)繊維素材の生産工程に電子線照射装置を採用

日新電機株式会社(本社:京都市右京区、代表取締役社長 小畑 英明)の100%子会社・株式会社NHVコーポレーション(本社:京都市右京区(日新電機本社内)、代表取締役社長 星 康久)が製造販売する電子線照射装置(EPS)は、次世代航空機用エンジン材料に採用されている炭化ケイ素(SiC)繊維の耐熱性を向上させる工程で採用されています。

NHVCのEPSは、大手航空機エンジンメーカーが最新エンジンに導入を決めたセラミックマトリクス複合材料(CMC)部品に用いられている炭化ケイ素(SiC)繊維の耐熱性を向上させる工程で使用されています。SiC繊維は、電子線を照射することにより、金属と比較して重さが1/3程度でありながら同等以上の超高耐熱性と強度、耐久性を有する特性を持つことから、航空機用エンジン部材を従来の金属からSiC繊維を使用したCMCに変更することにより、機体の軽量化による燃料コストの低減が期待されています。

SiC繊維メーカーであるNGSアドバンストファイバー株式会社へ、航空機用エンジン向けSiC繊維の生産能力増強のため2016年に2号機を納入しています。また、さらなる生産能力増強のため米国向けに受注が決定しており、2019年に稼働予定です。

SiC繊維を使用したCMCは発電用ガスタービンへの利用も検討されており、さまざまな分野で需要が見込まれています。NHVCが生産するEPSの納入地域は世界31カ国に拡がっており、タイヤ用ゴムシート、電線、発泡シートなど、様々な用途で高付加価値製品の生産やコスト低減に利用されています。

今後、航空機用エンジン材料をはじめ、EPS の利用分野の拡大が期待されます。

 

<ご参考>

【用語解説・資料】

・電子線照射
電子線照射は、物質表層に電子線を照射することにより、物質の特性を改善したり、新しい機能を与えたりする技術。電子線照射法は、処理速度(生産性)が優れていることや、環境に優しいことなどが高く評価されています。

・炭化ケイ素(SiC)繊維
千数百度の高温大気中においても優れた強度と弾性率を保持するセラミックス繊維。セラミックスや金属複合材の強化材料等として利用されており、主に宇宙航空分野で利用されている先端材料です。

炭化ケイ素繊維の製造工程と電子線照射装置部全体構成図(218KB)

【NHVCの概要】

会社名 株式会社NHV コーポレーション
公式サイト  http://www.nhv.jp/
本社 京都市右京区梅津高畝町47番地(日新電機本社内)
代表者 代表取締役社長 星 康久(日新電機常務取締役)
設立 2003年5月20日(創業2003年10月1日)
資本金 300 百万円(日新電機100%子会社)
従業員数 146名
事業内容 電子線照射装置の開発、設計、製造、販売、据付・調整および保守・点検、
並びに電子線照射サービスの受託・請負

 

[本件に関するお問い合わせ]

〒615-8686 京都市右京区梅津高畝町47番地
株式会社NHVコーポレーション 業務・企画部  (075)864-8801

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