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パワー半導体製造用高温イオン注入装置「IMPHEAT-Ⅱ」の納入開始 ~SiCパワー半導体の市場拡大を受け生産性を約3倍向上~

日新電機株式会社(本社:京都市右京区、社長:齋藤成雄)のグループ会社である日新イオン機器株式会社(本社:京都市南区、社長:長井宣夫)は、電気自動車や情報通信機器などの用途への利用拡大が見込まれるSiCパワー半導体市場の拡大を受け、従来装置より生産性を約3倍向上させた高温イオン注入装置「IMPHEAT-Ⅱ」の納入を開始しました。

 

電力の制御や供給を行うパワー半導体の材料として、SiC(炭化ケイ素)はSi(ケイ素、シリコン)と比較して電力損失の大幅低減や高温動作が可能という優れた特性を有しているため、機器の小型化、高性能化が期待できる次世代のパワー半導体として電車・電気自動車、情報通信機器分野から本格的量産が期待されています。

SiCへのイオン注入にはその特性から、SiCウェーハを高温(約500℃)に加熱しながら注入することが必要ですが、当社はメモリIC(記憶素子)、ロジックIC(論理素子)などのVLSI(超大規模集積回路)製造用中電流イオン注入装置で長年培った高い装置技術を応用して、2009年にまず研究用の高温イオン注入装置を開発しました。そして2013年には当時業界唯一の量産装置であった「IMPHEAT」をいち早くリリースし先進のパワー半導体メーカーに販売してきました。

その後、省エネ・省電力化・環境性ニーズのさらなる高まりを背景に、SiCパワー半導体市場は一層の拡大が見込まれる状況から、当社は一層の量産化のメーカーニーズに応えるべく、SiCウェーハの自動搬送システムなど構造の最適化やイオンビーム電流を倍増するなど改良を重ねた結果、処理時間の短縮を実現、1時間当りのウェーハ処理枚数が従来比約3倍に向上した「IMPHEAT-Ⅱ」を2019年に開発し、販売を開始しています。

 

【IMPHEAT-Ⅱの特長】

 

今後当社は日本国内に留まらず、世界各国の主要なSiCパワー半導体メーカーを対象に拡販していきます。また、当社の久世事業所(京都市南区)内にデモ機を設置し、既にIMPHEATをご利用いただいているお客様に限らず、未納入の新規顧客や今後パワー半導体市場への参入を検討される潜在的なお客様についても、要望に応じた注入サービスや性能評価サービスを行うことができる体制を整備しており、さらなる拡販を図っています。

 

IMPHEAT-Ⅱ

 

参考資料

 

・日新イオン機器株式会社の概要

名  称 日新イオン機器株式会社
代 表 者 代表取締役社長 長井 宣夫(日新電機執行役員)
所 在 地 京都市南区西九条東比永城町75
設  立 1999年4月1日
資 本 金 15億円
出  資 日新電機株式会社100%
事業内容 半導体製造用イオン注入装置、FPD製造用イオン注入装置の開発・設計・製造・販売
従業員数 約221人 (2020年3月末時点)
面  積 滋賀事業所(滋賀県甲賀市)敷地約53,500㎥、工場約15,400㎥(延床)

【用語解説】

・SiC(シリコンカーバイド、炭化ケイ素、炭化シリコン)

シリコン (Si) と炭素 (C) で構成される化合物半導体材料。ダイヤモンドとシリコンの中間的な性質を持ち、硬度(地球上でダイヤモンド、炭化ホウ素に次ぐ硬さ)、耐熱性(熱伝導率は高いが熱膨張率は低く、熱衝撃に強い。また大気圧下では溶融せず、分解温度は約2545度で熱安定性に優れる)、化学的安定性(酸・アルカリ双方に侵食されにくい耐食性)に優れている。

 

・SiCパワー半導体

SiC基板をつかった半導体で、電源(パワーユニット)のコントロールを行うもの。交流を直流、直流を交流に変える「電力変換」、交流の「周波数変換」、電圧や電流の「調節」、電源のオン・オフを切り替える「スイッチング」を行う。Siに比べて高耐圧、小型、低損失、高速・高温動作が可能で次世代パワー半導体として期待されている。

 

【関連リンク】

日新イオン機器株式会社: http://www.nissin-ion.co.jp/

 

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