ニュースリリース
複合環境センサシリーズ新製品 腐食検知センサ単品販売開始 ~当社独自の光学的検知技術で安価に長時間検知を実現~
日新電機株式会社(本社:京都市右京区、社長:松下芳弘)は、複合環境センサシリーズのラインアップ機種として、電気設備設置環境の腐食性ガス(硫化水素)による故障リスクの「見える化」を目的とした腐食検知センサの単品販売を2022年3月より開始します。
当社グループは中長期計画「VISION2025」において、6つの成長戦略に取り組んでいます。本件は「DXの製品・事業への適用」に寄与する事業活動の一つです。
昨今、将来的な電気保安人材不足の対策として、設備メンテナンスの適正化・省力化実現の目的でセンシングデータを活用する取り組みが進められています。
当社は、受変電設備などの電気設備の設置環境を見える化する「複合環境センサ」について順次ラインアップの拡充を行っています。腐食性ガスによる故障リスクを検知する「複合環境センサ(腐食・通信) MES-42/43」は2021年4月より当社の水処理向け電気設備への搭載を先行し、フィールドデータに基づく腐食リスク判断の知見が蓄積されたため、この度センサ単品としても販売することとなりました。
本製品は独自の光学的検知技術(特許出願中)を用いており、センサ本体・センサヘッド合わせて1セット15万円程度と比較的安価に長時間検知が可能です。単品販売に際しフィールドデータを基に腐食リスクの判定機能を2段階から4段階表示に細分化しており、精度も向上しています。複合環境センサシリーズは有線・無線により汎用ゲートウェイを通じてリモート監視し、ラインアップの組み合わせで複数種のセンシングデータを統合管理・監視できるのが特長で、今回腐食に関するデータ連携も可能となりました。これにより、設備メンテナンスにおけるセンシングデータ活用の利便性が高まります。
また2021年には、従来製品に対して湿度・温度測定性能を向上させたリニューアル製品「複合環境センサ(汎用) MES-52/53」もラインアップに追加しており、2製品を加えた複合環境センサシリーズで2022年度売上1億円を目指します。
今後もセンサ機能の拡充を図るほか、IoTを活用した設備メンテナンスの効率化に貢献し、お客様へさらなる安全・安心を提供します。
本製品はセンサ本体と光源・反射板およびフォトセンサからなるセンサヘッドで構成されています。反射板は腐食性ガスに含まれる硫化水素で腐食・変色する性質を持つ銀製で、変色による光源反射率の変化をフォトセンサでセンシングすることで、腐食によるリスクを検知します。
硫化水素発生が懸念される環境に設置される電気設備においては、シーケンサなどの内蔵機器に使用されるプリント基板の腐食などによる故障を防止する目的で、硫化水素濃度低減対策が施されます。本製品により対策の妥当性・継続性の診断と低減装置に使用される寿命部品(フィルタなど)の交換時期の判断ができ、腐食による劣化や故障防止につながります。また、寿命部品の交換時期の最適化を実現します。
複合環境センサ(腐食・通信)
温度・湿度センサに高性能デジタルセンサを採用し、従来品MES-12/13に対して測定範囲と精度を向上しました。また、センサ基板部のみ簡単に交換できる構造とし、性能劣化時に基板交換できるようにしました。
電気設備に内蔵される機器において、温度(高温度・低温度)は動作不良や寿命低下、高湿度は絶縁低下や発錆の原因となります。設置環境の正確な測定と、データに基づく適切な対策・メンテナンスにより、電気設備の安心運用を実現します。
<シリーズ共通機能>リモート監視構成イメージ
■仕様概要
複合環境センサ(腐食・通信) MES-42/43 | 複合環境センサ (汎用)MES-52/53 |
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センサ本体 | センサヘッド | ||
外形 (突起部を除く) |
W50×H78× D100mm |
W51×H30 × D91mm |
W50×H78× D100mm |
質量 | 250g以下 | 200g以下 | 250g以下 |
制御電源 | AC80~264V(47~63Hz) またはDC80~143V | ||
測定項目 | 硫化水素濃度推定/ 機器故障リスク(4段階表示)/湿度 |
温度/湿度/ 絶縁抵抗/振動 |
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データロギング (内部メモリ) |
最大40,000点 (1回/1時間のロギングで4年分) |
最大32,000点 (同左3.5年分) |
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通信方式 | 有線タイプ:RS-485/無線タイプ:920MHz帯マルチホップ | ||
性能保証温度範囲 | 0~50℃ |
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【関連リンク】
複合環境センサ: https://nissin.jp/product/electric/kankyo_sensor/index.html
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