ニュースリリース

日新電機ベトナム　需要拡大に向けた生産体制の強化 ～半導体・再エネなど脱炭素化実現に向けた需要対応を目指し生産能力を1.4倍に拡大～

日新電機株式会社（本社：京都市右京区、社長：松下芳弘）のグループ会社で、装置部品の受託生産を行う日新電機ベトナム有限会社（本社：ベトナム、社長：寺尾薫、以下 日新電機ベトナム）は、需要が急増する半導体装置業界のほか、再生可能エネルギー関連や電気自動車（EV）関連など脱炭素社会の実現に向けた製品の旺盛な受託生産需要に対応するため、生産能力の拡大を図ります。生産エリアの拡大と加工設備の追加導入を2023年9月に完了し、生産能力を2020年度比で1.4倍に拡大する計画です。

本件は、当社グループ中長期計画「VISION2025」における6つの成長戦略の内「再生可能エネルギー対応」「EV拡大に伴う事業拡大」と事業基盤強化の一つである「生産性向上」に寄与する事業活動です。

日新電機ベトナムは2019年に生産エリアの拡張、トラックヤードの新設、最新のファイバーレーザー切断機導入など4.5億円を投資し、生産能力をそれまでの1.3倍に増強しました。その後も半導体装置業界を中心に需要が増加し、工場はフル稼働による生産が続いており、今回新たに工場の拡張、設備の増強を進めるものです。

日新電機ベトナムでは、半導体装置関連、再生可能エネルギー関連、EV関連と、脱炭素化社会実現に向けた製品が売上の8割を占めており、2023年度にはこれら製品で2021年度比2.5倍となる40百万ドル（約55億円）の売上を目指しています。

工場内には、レーザー切断機、NCタレットパンチプレス、大型マシニングセンタなど、さまざまな加工設備を備えています。自動化が難しい溶接にも力を入れており、溶接技能士は150人と社員の約3割に上るほか、一般的な溶接方法（TIG、MIG、被覆アーク）に加え、最新のファイバーレーザー溶接機も導入。量産製品の溶接には現在16台の溶接ロボットも稼働中で、自動化、効率化も進めています。

今後も多様な材料の切断から精密板金・溶接まで幅広い需要に対応すべく、さまざまな加工プロセスで拡大するお客様のニーズにお応えしていきます。

＜参考＞

【用語解説】

・6つの成長戦略

「環境配慮製品の拡大」「分散型エネルギー対応」「再生可能エネルギー対応」「DXの製品・事業への適用」「新興国環境対応需要の捕捉」「EV拡大に伴う事業拡大」

・事業基盤強化

「モノづくり力の強化」「生産性向上」「サプライチェーンの多重化」「人事戦略強化」「働き方改革」

・ファイバーレーザー切断機

ファイバーレーザーは、金属から樹脂まで幅広い材料の切断加工に使用されており、優れたビーム品質により、スポットサイズを絞り込むことができるため、高精度な切断が可能。

・ファイバーレーザー溶接機

TIG（ティグ）溶接などと比べ、溶接スピードは2～10倍のスピードで行うことが可能であり、アルミやステンレスなどの高反射材や、真ちゅうやチタンなどの難削材の溶接を行うことも可能。熱による変形やひずみ・溶接焼けが非常に少ない溶接であるため、仕上げ品質の向上に直接的に寄与する。

・TIG溶接（ティグ溶接）

TIG溶接はTungsten Inert Gas（タングステン不活性ガス）溶接を略したもので、手作業で行われる溶接法。熱に強いタングステンを電極にして、その周囲から不活性化ガスを噴出させて、溶接部分を無酸素状態にして、溶接棒を横から差入れて溶接を行う。

・MIG溶接（ミグ溶接）

MIG溶接はMetal Inert Gas溶接を略したもので、溶接時は溶接ワイヤー（アーク溶接をする際に用いられる針金状の溶加材）が自動で送られるため、半自動で溶接することが可能。

・被覆アーク溶接

金属心線に被覆材を塗布した被覆アーク溶接棒を電極とする溶接方法。手溶接とも言われ大掛かりな装置が不要であり、簡便で適用範囲も広く、炭素鋼や合金鋼などの鉄鋼材料からNi（ニッケル）合金などの非鉄金属材料の溶接にも適用される。

【会社概要】

・日新電機ベトナム有限会社

【関連リンク】

装置部品受託生産： https://nissin.jp/product/parts/index.html

日新電機ベトナム有限会社： https://jp.nissinelectric-vietnam.vn/