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AIを活用した配線番号照合システムで現地工事を効率化

日新電機株式会社(本社:京都市右京区、社長:松下芳弘)は、現地工事のケーブル調査(配線番号の確認)に対応するため、配線番号をAIで読み取ることで効率化を実現する「配線番号AI照合システム」(以下 本システム)をパナソニック コネクト株式会社(以下 パナソニック コネクト)のAI技術を活用して、2024年9月に開発しました。
近年、お客様の既存電力設備は老朽化により更新工事のニーズが増加しています。その一方で、更新工事では、既存電力設備の現地調査が重要で、ケーブル調査(配線番号の確認)に関する作業時間が長く掛かることが課題でした。そこで、当社はパナソニック コネクトとともに実際に工事の現場でケーブル調査作業を確認しながらAIを使った実証を行い、本システムの要件を作成しました。

当社ではこれまで、電力設備の主な現地調査内容である「ケーブル調査」「電力設備の配置」「電気室などの建屋の調査」を複数の技術者が目視で行っていました。今回は当社製電力設備の「ケーブル調査」において、ケーブルのマークチューブに印字されている配線番号が図面通りか照合する作業について、パナソニック コネクトのAI技術を活用し、省人化を実現する本システムを開発しました。本システムによりケーブル調査で必要な配線番号の照合作業が自動化され、全体の作業時間を最大で20%削減できる見込みです。

配線番号AI照合システムの実施構成図と作業手順

【導入の効果】

下記の事項で作業時間の20%削減と照合ミスの防止

  1. 現地での調査時間が短縮
    お客様の電力設備に対する現地調査は、1日の調査時間が限られる場合があり、複数日にわたって行うことがあります。本システムでは、現地での配線番号の確認が必要なく、配線番号の写真撮影のみで済ませることができるため、現地での調査時間が短縮できます。
    また、新設工事の際にも本システムを使用でき、配線チェックに掛かる作業時間の短縮ができます。
  2. 調査後の事務処理時間が短縮
    配線番号の照合結果は従来、ケーブル接続表や図面などに手入力で反映していました。本システムはあらかじめ既存電力設備に関するケーブル接続表の情報を入力しておくことで照合結果を出力でき、調査後の事務処理作業の時間を短縮できます。
  3. ケーブルの配線番号照合の見間違いによるミスを防止
    ケーブルの配線番号の照合作業を目視確認から、AIによる照合作業(配線番号の静止画像を撮影し、AIにて自動で読み取る)に変更することで、見間違いによる照合ミスを防止できます。

システム画面

今後は、他社製の電力設備にも対応できるように開発を進めていきます。また当社はAIを活用し、さらなる現地工事業務の効率化と強化を図っていくことで、長納期化の解消に対応していきます。

本件は、当社グループ中長期計画「VISION2025」における6つの成長戦略の内「DXの製品・事業への適用」と事業基盤強化の一つである「生産性向上」に寄与する事業活動です。

当社グループは事業活動を通して、SDGsへの取り組みを強化しています。本件はSDGsの17の⽬標の内、下記の⽬標達成に関連する活動です。
8.働きがいも経済成⻑も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう

参考

【用語解説】

本件に関するお問い合わせ

〒615-8686 京都市右京区梅津高畝町47番地
電力・環境システム事業本部 工事事業部 (075)864-9010

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