ニュースリリース
国内初、500kV送電線対応PVTを国内施設向けに納入 ~宮城丸森開閉所の所内電源として運用~
日新電機株式会社(本社:京都市右京区、社長:西村陽)は、東北電力ネットワーク株式会社(本社:宮城県仙台市)が新設した宮城丸森開閉所(宮城県伊具郡)向けに、国内最高電圧である500kV送電線に対応した電源用計器用変圧器(Power Voltage Transformer、以下 PVT)*1を開発し、納入しました。本PVTは、宮城丸森開閉所において所内電源として運用されています。同開閉所では2026年7月に常磐幹線および新地アクセス線の使用が開始されました。
なお、国内施設向けに500kV送電線対応PVTを納入するのは、当社が初となります。
送電線を流れる電気は非常に電圧が高く、国内では最大で500kVにもなります。この電気を機器・設備で使用するためには、200V程度の低い電圧に変換する必要があります。一般的には高電圧の送電線から低圧電源を得るには複数の変圧器*2を設置し、段階的に電圧を下げますが、PVTは送電線に流れる高電圧の電気を低電圧に直接変換することが可能です。
当社では、容量25kVAのPVTを2012年に開発し、2024年には100kVAまで大容量化したPVTを開発しました。今回、電力の広域的取引の拡大や再生可能エネルギーの導入拡大に伴う宮城丸森開閉所の新設を受け、所内電源用途として500kV送電線に対応した550kV 100kVA PVTを新たに開発し、納入しました。
【特長】
- 500kV送電線に対応
国内最高電圧である500kVに対応した絶縁設計を採用しています。
- 高電圧から低電圧に直接変換
約4万台の納入実績のある計器用変圧器(VT)*3の技術をベースに開発し、高電圧から200V系をはじめとする低電圧に直接変換が可能です。 - GIS接続に対応した構造
ガス絶縁開閉装置(GIS)*4に接続できるよう、GIS用の絶縁スペーサを取り付け可能な構造にしています。 - 100kVAの大容量供給・低損失設計
1台あたり100kVAの電力供給が可能であり、大容量化に伴いコイル内で生じる損失を抑制する設計により、温度上昇を低減しています。
当社は海外においても、PVTの展開を進めており、2024年12月には、ナイジェリア電力向けに変電所の所内電源用途として330kV送電線対応PVTを4台納入しました。
今後も、国内外への大容量PVTの展開を通じて、再生可能エネルギーの普及拡大や未電化地域への電力の安定供給など、幅広い用途においてエネルギーをより多くの人に届ける社会基盤づくりに貢献していきます。


宮城丸森開閉所に設置されたPVT

参考
【用語解説】
*1 電源用計器用変圧器(PVT:Power Voltage Transformer)
交流高電圧を測定するために特別高圧を低圧に変換する計器用変圧器(VT)の技術を応用し、特別高圧から低圧に直接変換して電力を供給できるよう大容量化した計器用変圧器。国内でPVTを製造しているのは当社のみ。
*2 変圧器
発電所や変電所などから送られる高い電圧を、目的・用途に応じた使いやすい電圧に変えるための変電機器。
*3 計器用変圧器(VT:Voltage Transformer)
交流高電圧を測定するために特別高圧を低圧に変換する機器。
*4 ガス絶縁開閉装置(GIS:Gas Insulated Switchgear)
電力の安全・安定供給のために変電所設備・受電設備として設置される機器。しゃ断器・断路器・接地装置などを金属容器内に高絶縁性能のガスで密閉・収納していることから縮小化・信頼性・安全性に極めて優れた装置。
