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単独運転検出装置とは、再生可能エネルギー(太陽光発電や風力発電)などの分散型電源を逆潮流有りで電力系統に接続する場合の系統連系保護装置です。本装置は、逆潮流有りの系統連系に必要な保護要素を全て内蔵しており、能動方式は当社独自の次数間高調波注入方式を採用し、確実に単独運転を検出することができます。

当社製品の特長

持続可能な社会の実現に向けて再生可能エネルギーの普及が拡大するなかで、本装置を導入いただくことにより、電力系統安定化に貢献します。

  1. 系統連系規程(JEAC9701-2019)に掲載の次数間高調波注入方式により、単独運転を高速&確実に検出します。
  2. 発電設備の種類や台数を問いません。また、発電機容量に比例することなく消費電力は一定であるため、ランニングコストの低減を実現します。
  3. 同一配電線に複数の分散型電源を設置の場合も、異なる周波数で監視することで相互干渉がありません。
  4. 逆潮流有りの系統連系保護に必要となる、OV、UV、DS、OVG、OF、UFおよび受動・能動要素を全て内蔵しており、系統連系に伴う追加設備を低減できます。

なお、設置には事前に適用検討が必要になります。
その結果により適用の可否、推奨整定値、および装置台数が決まります。
適用可否に必要な情報は「ダウンロード」の「系統条件記入シート」に記載しております。

定格

外形寸法 高さ:1700mm
幅:500mm
奥行:400mm
質量 210kg(チャンネルベース10kg含む)
動作環境 0~40℃
設置場所 屋内

Q&A

技術的な質問は何処に連絡すれば良いのか?
こちらのお問い合わせフォームよりご連絡ください
適用できる発電機種類は?
系統側のインピーダンス(サセプタンス)を監視する方式なので、すべての発電機に適用出来ます。(交流機(同期 or 誘導)、直流機+インバータ)風力、コージェネ、小水力、燃料電池、バイオマス発電設備などあらゆる分散型電源にご使用頂けます。
発電機1台ごとに1台必要なのか?
発電機とは全く独立しておりますので、発電機の数量にかかわらず、連系点が1点なら、当社装置も1台で対応可能です。
適用できる発電機容量は?
発電機容量と系統条件の両方の条件で適用の可否が決まるので、当社までお問い合わせ頂ければ適用検討します。
逆潮流なしで連系している既設の発電設備、もしくは、連系していない発電設備を逆潮流ありにできるのか?
発電機とは全く独立しておりますので、基本的には、発電設備の改造なしに当社装置を設置するだけで逆潮流ありに変更可能です。
発電機の増設する際、追加、改造が必要なのか?
系統側のインピーダンス(サセプタンス)を監視する方式なので、追加、改造は不要です。
同一配電線に複数台設置された場合、能動方式は、相互干渉しないのか?
12ch(種類)の異なった次数間高調波を注入することができますので、最大で12台まで相互干渉せずにお使い頂くことができます。
系統側に影響はでないか?
注入する電流は系統側(6600kV側)で1A程度であり、また、系統電圧を基本波電圧に対して0.1%歪ませる程度のため影響はありません。
サセプタンスとは?
インピーダンスの逆数の虚数部のことです。
単独運転状態になると、インピーダンスが増大しますので、サセプタンスは減少することになります。
次数間高調波とは?
基本周波数が50Hzの場合、その整数倍を通常、高調波と呼び、5次高調波(250Hz)などがあります。
次数間高調波とは、2次高調波(100Hz)と3次高調波(150Hz)の間の周波数成分のことです。
例えば、2.5次高調波(125Hz)などのことを言います。
単独運転検出能動方式とは?
能動方式は、発電機設備側において常時微少な外乱を系統に与え、単独運転移行後に、この外乱により顕著になる電圧や周波数などの変動を検出する方式です。
当社の場合は、次数間高調波を注入して系統のインピーダンスを計測し、インピーダンスの増加(サセプタンスの低下)により単独運転を検出します。
能動方式の検出時間は?
単独運転が発生し、トリップ信号を出力するまでに1秒程度と高速にて検出することが可能です。
単独運転検出受動方式とは?
受動方式は、単独運転移行時の電圧位相や周波数の急変を検出する方式です。
当社の場合は、電圧位相を確認(電圧位相跳躍)して検出しております。
(動作時間150ms程度、位相跳躍度数の推奨整定値:10度)
FRT要件に対応しているか?
2014年度のFRT要件に対応済みです。
連系保護に必要なリレーもついているのか?
単独運転検出能動、受動以外にも逆潮流有りの系統連系保護に必要となるリレー(OVR,UVR,OFR,UFR,DSR,OVGR)も標準で搭載しています。
配電系統の場合、系統を切替える事があるが整定等を変更することはないか?
整定検討をする際に配電線の系統切替のパターンを教えていただき、いずれのパターンでも適用できる整定値を決定します。
転送トリップ装置のリプレースの場合、既設保護リレーは?
どちらを使用するかはお客様の考え方によりますが、95L、95Hなどの既設リレーを使用する場合は、整定でロックすることが可能です。
消費電力は?
・装置制御電源(DC110V)の消費電力:200W以下
・注入電源(単相210V)の消費電力:600W以下
制御電源の変動範囲は?
DC110Vの-20%~+30%(88V~143V)以内となります。
また、リップル率は5%以下にて供給お願いします。
注入用に使用するトランスの容量は?
注入トランスの容量として単相30kVA以上をご準備ください。また、既設トランス(他の負荷と共用)を使用頂くことも可能です。ご相談ください。
AC210Vの単相にて注入を行います。AC100Vは使用不可です。
次数間高調波注入用トランスの2次側のMCCB定格は?
225AF 150ATを推奨しております。また、本装置~注入用トランス間は22平方mm以上の電線をご使用ください。
VT、CTに要求される負担は?
VT2次(定格110V):負担 3VA以下
CT2次(定格5A):負担 5VA/相以下
ZPDの指定メーカは?
光商工製ZPD 型式:ZPC-9B 専用となります。
光商工製ZPDの出力特性に合わせて製作しているため、他メーカのZPDは使用できません。
放熱及びメンテナンスに必要なスペースは?
装置換気口の両側面から100mm以上、背面からは600mm以上のスペースを設けてください。
(本体寸法:H1700×W500×D400)
系統切替パターンの全てを現地調整切替時に確認する必要はあるのか?(電力に切替の申入れが必要か?)
机上のシミュレーションで検討するので、現地調整時は確認しません。
現地調整試験の試験内容は?
・外観構造試験
・保護継電器試験
・総合動作試験
・計測試験
製品寿命は?
設計期待寿命は15年です。
メンテナンスの必要性は?
注入回路に電解コンデンサを使用しており、6年で交換をお願いしております。
定期点検については、1年~3年に1度行うことを推奨しております。
能動要素の次数間高調波方式については、特殊な試験器が必要であり、当社にご連絡ください。
納入実績は?
2021年10月時点で500台を超える実績があります。
納期は?
標準納期で8カ月程度です。
短納期物件については、個別に当社営業までご相談ください。

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