ENERGYMATE®-Factory

分散型電源の最適制御

エネルギー利用の多様化が進む中、エネルギーと情報を融合しながらエネルギー利用の最適化を実現するエネルギーマネジメント技術がますます重要になっています。省エネのさらなる加速や再エネ活用はもちろんのこと、太陽光発電やガス発電機、蓄電池などの各種分散型電源を組み合わせて、いかに効果的に活用していくのかが重要です。

当社システムの特長

複数の電源をトータルコスト最小で自動制御

高度な予測演算機能により、複数の電源を最適に自動制御します。太陽光発電や蓄電池、発電機といった複数の分散型電源を、購入電力も含めて全体コストミニマムに運用するためには、それぞれの設備特性や運転状況、環境変化を常に把握し、どのような配分の運用がベストかを判断し実行する必要があります。ENERGYMATE-Factoryは、人手では困難なこれらの一連の運用を自動実行します。

当社システムの仕組み

中央監視制御システムFACTMATEに、最適運用計画を演算する演算ユニットを組み合わせた構成です。

1.最適運用計画演算・・・トータルエネルギーコストを低減

演算ユニットで電力需要量や太陽光発電量を10分単位で48時間先まで予測し、最適な運用計画を立案します。
複雑かつ多様な因子を考慮した上で、10分という短いスパンで常に解(運用計画)を導き出します。
※演算には業界トップクラスの演算性能を持った住友電気工業のsEMSA®を使用しています。

最適運用計画演算
最適運用計画演算

2.自動制御機能・・・運用労力を低減

立案された最適運用計画に基づいた制御を実行します。コスト最小運用に加え、天候急変などの状況変化に追従して秒単位で補正するリアルタイム制御も行います。

自動制御機能
コスト最小運用 電気単価、燃料単価、設備の動かし方など複雑な条件からコストが最小になるよう運用します。
ピークカット運用 負荷需要のピーク時に、分散型電源を活用してデマンドを抑制します。
余剰電力活用運用 太陽光発電がFITから自家消費に進む中、余剰電力を無駄なく有効活用します。

導入シミュレーション

お客様の要望から、最適な分散型電源を選定しシステム構成を検討、さらにENERGYMATE-Factoryを適用した場合の運用改善や導入効果を、シミュレーションで提示します。

ヒアリング お困りごと、システムへの要望をお聞かせください。
簡易シミュレーション 最適な分散型電源の種類や容量、大まかなシステム構成とそれらを活用した運用を提案します。
詳細シミュレーション 1年間の負荷データをいただき、ENERGYMATE-Factoryを適用した場合の1年間の具体的な運用シミュレーション、導入効果、投資回収などを提案します。
導入・運用 各種電気設備やシステムのエンジニアリングを行うとともに、要望により納入後のフォローや保守点検も承ります。

運用シミュレーションにより、発電機をどのタイミングでどれだけ運転し、契約電力をどこまで引き下げれば、最良の収支バランスとなるのかを導き出します。また、発電機2台の運転もENERGYMATE-Factoryが自動制御するため、管理者の運用負担も軽減します。

運用シミュレーション例  
従来運用 発電機2台をスケジュール運転
最適制御 冬は昼間の買電が高いため、発電機をできる限り運転する。夜間は反対に買電が安いので、契約電力を超える時間帯のみ発電機でピークカットすることで、契約電力の引き下げが可能。夏は終日買電が高いため、発電機をベース電力として運用する。

事例

1.工場内の分散型電源をコストミニマムに最適制御

自社工場に太陽光や発電機があるものの、トータルコストまで考えた運転管理ができないとお悩みではありませんか?当社では、前橋製作所に太陽光発電550kW、発電機700kW、蓄電池96kWhと複数の分散型電源を導入し、全体コストを最小になるようENERGYMATE-Factoryで自動運用しています。

2.複雑な運用条件でも発電機を自動で最適制御

発電機を効率的に運用したいとお悩みではありませんか?ENERGYMATE-Factoryでは、多様な制約条件を考慮した上でコストミニマムになるよう自動制御を行います。ガスをサテライト供給で賄っている場合には、ガスの補給スケジュールや燃料単価なども考慮し、ガスを枯渇させることなくコストミニマムな運転が行えます。

3.太陽光発電の余剰電力を自己託送

FIT制度(固定価格買取制度)終了や脱炭素社会への責務を背景に自家消費型太陽光発電を検討する中で、土日など低操業日における発電電力の活用にお悩みではありませんか? ENERGYMATE-Factoryでは、発電拠点で使いきれない余剰電力を離れた自社拠点へ自己託送し有効活用することが可能です。

4.地域マイクログリッドでエネルギーを賢く融通

再生可能エネルギーの地産地消と、非常時の電力供給維持を両立できる街づくりの必要性が高まっています。エネルギー融通には頭脳となるEMSが欠かせません。ENERGYMATE-Factoryは、通常時における系統との需給調整と非常時における再生可能エネルギーへの切り替え・充放電制御を担い、地域マイクログリッドを支えます。

Q&A

A

目標電力や設備特性などの制約条件を満たす運用はいくつかありますが、その中で、設定条件を満たしつつ最もコストを最小にする運用を計画・立案し制御することを最適制御としています。機能の分かりやすい例としては、カーナビのルート検索や、配送計画・勤務スケジューリングの自動計画ソフトなどがあります。

A

タイムスケジュールは状況変化に追従できないため、余裕を持った設定になりがちです。最適制御は、天候に左右され発電量が一定でない太陽光発電や、運用制約が複雑になるサテライト供給下での発電機の運用などに有効です。

A

蓄電池へ充電するためには、事前に放電し蓄電容量を確保しておく必要があります。翌日、太陽光余剰電力が生じると予測すれば、当日のピークに蓄電池より放電しておくことが有効です。48時間予測することで、このようなタイミングを鑑みた蓄電池の充放電が可能になります。

A

1年間の負荷データや設備特性を提供いただければ、効果の事前検討やシミュレーションが可能です。

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