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2021.11.04
全国500カ所・累計で一般家庭25万世帯分にエネリンク®を納入 ~SDGs・カーボンニュートラル・エネルギー分散化の実現に向けた再エネ導入拡大に貢献~

日新電機株式会社(本社:京都市右京区、社長:松下芳弘)は、国内トップクラスのシェアを誇る単独運転検出装置「エネリンク」を発売して以来約20年で、納入500カ所を達成しました。本装置は、太陽光・風力発電をはじめとする再生可能エネルギーや蓄電池などの分散型電源を、変電所から需要家へ送電する配電線に接続する場合に必要となる装置で、SDGs、カーボンニュートラルの実現に向けて導入拡大が見込まれる分散型の再生可能エネルギーの需要家への安全・安心な送電に貢献します。

当社グループは中長期計画「VISION2025」において、6つの成長戦略(「環境配慮製品の拡大」「分散型エネルギー対応」「再生可能エネルギー対応」「DXの製品・事業への適用」「新興国環境対応需要の捕捉」「EV拡大に伴う事業拡大」)に取り組んでいます。本件は「分散型エネルギー対応」「再生可能エネルギー対応」に寄与する事業活動の一つです。

 

単独運転検出装置とは、雷などによって停電した際に安全に復電するために、瞬時に分散型電源を配電線から切り離す装置です。同装置は発電事業者が、売電目的(再エネなど)で発電した電気を送電する場合や、防災目的(マイクログリッドなど)で停電時に、構内などの一定地域に電気を供給する場合に必要となります。

 

エネリンクは、当社の保護計測技術を活かし関西電力株式会社(本社:大阪市北区)と2001年に共同開発した製品です。当社独自の次数間高調波注入方式という検出方式により、従来品では解決できなかった電力品質問題、信頼性、導入・運用コスト高など、お客様のニーズに応える装置です。また、マイクログリッド、太陽光、風力、水力、蓄電池、バイオマス、廃棄物発電などのさまざまな発電事業者のお客様の下で、どのような発電機にも適用できる(国内外のメーカー・台数・容量を問わない)特長があることから、今回の納入達成につながりました。

単独運転検出装置の仕組み

 

【エネリンクの特長】

  1. 異なる周波数で監視することで相互干渉がない
    同一構内でメーカーや種類の異なる発電機の多様な組み合わせに対応可能(参考①)
    同一配電線に接続点の異なる複数の分散型電源に対応可能(参考②)
  2. 国内で必要とされる保護要素を全て搭載
    国内製はもちろん、海外製の発電機でも使用可能
  3. 電力系統側の変化のみを監視しているため、発電機の容量・台数に関わらず検出可能
    発電機の台数や容量に関係なく1台で検出可能
    大容量分散型電源でも1台で対応可能
    電力系統側の切り替えがあっても1台でそのまま対応可能(参考③)
    35kV以下の特高配電線にも適用可能(複数台注入が必要)
  4. 電力系統の電圧を少し変化させることで監視可能
    電力品質に影響がない(電灯がちらつくような心配がない)

また、本装置は、EMS(エネルギー管理システム)による、自己託送、VPP(仮想発電所)などのさまざまな機能を提供する当社の主力ソリューションであるSPSS(スマート電力供給システム)の付加価値製品の一つとして、今後もお客様ニーズを解決するとともに、カーボンニュートラル実現のため導入拡大が進む分散型電源に向けて拡販を強化していきます。

 

当社グループは事業活動を通して、SDGsへの取り組みを強化しています。本件はSDGsの17の目標の内、下記の目標達成に関連する活動です。

7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに

 

<参考>

参考① 同一構内でメーカーや種類の異なる発電機の多様な組み合わせに対応可能

 

参考② 同一配電線に接続点の異なる複数の分散型電源に対応可能

 

参考③ 電力系統側で切り替えがあっても1台でそのまま対応可能

 

【用語解説】

・次数間高調波注入方式

単独運転の検出には、能動的方式と受動的方式の二つがあり、本方式は能動的方式の一つです。これは、次数間高調波電流を連系点から微少量注入し、注入次数に対する電圧・電流値から系統インピーダンスを常時計測し、その変化により単独運転状態を検出する方式です。

 

・EMS(エネルギー管理システム)

エネルギー消費量のモニタリングや省エネ行動を喚起するための見える化、空調・照明などの省エネ制御、分散型電源の制御など、節電・省エネに関する機能を持ったシステムの総称です。

 

・自己託送

自家用発電設備を設置する者が、当該自家用発電設備を用いて発電した電気を一般電気事業者が維持し、および運用する送配電ネットワークを介して、当該自家用発電設備を設置する者の別の場所にある工場等に送電する際に、当該一般電気事業者が提供する送電サービスです。

 

・VPP

Virtual Power Plant(仮想発電所)の略称。従来、主に火力発電所の稼動・停止等、「供給側」で行ってきた電力
の需給調整について、電力系統に点在する需要家の機器をIoT化し、一括制御することで、需要家設備から捻出できる需給調整力を有効活用し、あたかも1つの発電所(仮想発電所)のように機能させる仕組みです。

 

・SPSS

Smart Power Supply Systems(スマート電力供給システム)の略称。当社の中核製品である受変電設備や長年培った系統連系技術を駆使し、多様な分散型電源を組み合わせて省エネと電力の安定供給を実現する日新電機のソリューションです。

 

【関連リンク】

単独運転検出装置: https://nissin.jp/product/electric/enelink/index.html

 

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