電源開発株式会社

電源開発株式会社が保有する新桂沢発電所（水車発電機２台、最大出力16,800kW）および熊追発電所（水車発電機１台、最大出力5,100kW）に電力用変圧器とガス絶縁開閉装置を納入しました。

本工事は国土交通省北海道開発局による幾春別川総合開発事業の一環として、治水機能向上を目的とした桂沢ダムのかさ上げを行うことに伴って桂沢発電所を廃止し、新たに新桂沢発電所を建設するとともに熊追発電所もかさ上げを実施し、併せて設備の更新を行ってきたものです。

納入した電力用変圧器は北海道の山間部に設置するため、変圧器上部にある油量調整装置は積雪防止構造を採用するなどの寒冷地対策を施しました。加えて低損失仕様となる超高効率変圧器を採用することで省エネルギー化に寄与しています。

また、新桂沢発電所には距離保護リレー装置も納入しました。距離保護リレー装置は保守性・信頼性が高いハードウェアを使用したほか、既存リレーが持つ送電線保護機能に加え、構内保護・脱調_※保護・転送遮断処理機能を、ハードウェアを追加することなくソフトウェアで追加実装しました。さらに、波形データの記録機能も有しており、距離保護リレー装置が送電線の系統事故を検出し動作した際の様相解析が可能です。

今後も地域の生活を支える重要な施設の電力安定供給に貢献していきます。

※脱調：
電力系統内において、同期して運転している発電機などの機器（同期機）間の位相のずれが過大になり、機器の運転が不安定になること