ニュースリリース
メディテックジャパン三重にピークカット用の蓄電池システムを納入 ~ピークカットによる特別高圧受電契約回避で、工期短縮・コスト削減に貢献~
日新電機株式会社(本社:京都市右京区、社長:松下芳弘)は、株式会社メディテックジャパン(本社:大阪市中央区、以下 メディテックジャパン)の三重工場にピークカット用の蓄電池システムを2024年2月末に納入しました。
メディテックジャパンは、専門知識・開発力を活かした不織布製品メーカーです。近年の医療分野の環境変化を背景に、生産能力を増強すべく、新工場を建設されました。
新工場には大型設備が導入され、大幅に使用電力が増えることから、電力会社との契約を特別高圧受電にする必要がありましたが、引込負担金や長期間の送電線工事が発生し、コストと時間がかかります。そこで、一般的な高圧受電契約とするために、当社の蓄電池システムを導入いただきました。
蓄電池システムのピークカット運用により、特別高圧受電契約を回避し、工期の短縮、負担金や契約料金の低減が可能となります。さらに、併設されている太陽光発電の余剰電力も活用可能なシステムのため、再エネ率向上も期待できます。
納入したシステム一式
(1)蓄電池システム
蓄電池用パワーコンディショナ、リチウムイオン電池(3,197kWh)、連系用変圧器
(2)太陽光発電用パワーコンディショナ、連系用変圧器
(3)エネルギー管理システム(EMS)
(4)単独運転検出装置
納入システムの特長
- 大型設備の稼働スケジュールに合わせて、蓄電池のピークカット制御が可能
- 太陽光発電の余剰電力を蓄電池に充電して、再エネを最大限に活用可能
- EMSにて蓄電池を含む設備全体の運用監視や操作が遠隔で可能
蓄電池システム
エネルギー管理システム
脱炭素に向けた太陽光発電や風力発電などの再エネの急速な普及や電力の安定供給に向けて、蓄電池システムに対する期待が高まっています。
当社は、需要家用蓄電池から大型の系統用蓄電池まで、お客様のニーズに合わせて最適な機種を選定し、系統と連系し運用するために必要なパワーコンディショナ、受変電設備、EMSなどと組み合わせたシステム一式として提供が可能です。
今後も、高品質な電力設備や分散型電源を組み合わせた電力システムで、再エネ導入拡大や電力の安定化に貢献していきます。
当社グループは中長期計画「VISION2025」において、6つの成長戦略に取り組んでいます。本件は「DXの適用」に寄与する事業活動です。
当社グループは事業活動を通して、SDGsへの取り組みを強化しています。本件はSDGsの17の⽬標の内、下記の⽬標達成に関連する活動です。
7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
参考
【用語解説】
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6つの成長戦略
「環境配慮製品の拡大」「分散型エネルギー対応」「再生可能エネルギー対応」「DXの製品・事業への適用」「新興国環境対応需要の捕捉」「EV拡大に伴う事業拡大」
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ピークカット
ピーク時の電力消費を削減するための手法であり、電力の最大需要時に蓄電池から電力を供給することで電力会社からの電力消費を減らすことができます。これにより、電力料金を抑えることができます。
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パワーコンディショナ
太陽光発電システムや蓄電池システムのDC(直流)電力をAC(交流)電力に変換する装置のことを指します。
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エネルギー管理システム(EMS)
エネルギー消費量のモニタリングや省エネ行動を喚起するための見える化、空調・照明などの省エネ制御、分散型電源の制御など、節電・省エネに関する機能を持ったシステムの総称です。
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一般高圧受電契約、特別高圧受電契約
電力会社との電力供給契約の方式で、電圧のレベルや電力需要量によって契約形態が決まります。
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受変電設備
電力会社から受け取った電気を、使用環境に合わせた電圧に変換する設備のことを指します。