蓄電池システムは蓄電池、パワーコンディショナ(PCS)、連系盤などによって構成され、エネルギー管理システム(EMS)などからの指令に応じて充放電するシステムです。施設や事業所での電力ピーク対策や系統停電時のバックアップ(自然災害によるレジリエンス対策)への活用、さらに太陽光発電と併設した場合は余剰電力対策(再エネ比率向上)に活用でき、持続可能な社会構築にも貢献します。
また近年、離島または限られたコミュニティの中で構築されるマイクログリッドへの活用や、新たに創設された需給調整市場や容量市場への活用なども始まっています。
当社システムの特長
蓄電池システムには用途に応じたシステム構築や運用(制御)が必要になります。
当社はパワーコンディショナをはじめ、系統連系設備、EMSなど、システム構築に関わるさまざまな製品の製造を行っており、お客様の多様なニーズにお応えしたシステムの仕様検討から設計、施工、アフターフォローまでトータルエンジニアリングが可能です。
また、多数の納入実績があり、リチウムイオン電池、レドックスフロー電池、NASⓇ電池、ニッケル水素電池、鉛電池との組み合わせ実績があります。
お客様の用途、使用条件に応じて最適なシステムを提案します。
当社システムの仕組み
①工場、ビル、施設など電力需要設備に設置する場合
蓄電池設備単独または自家消費用太陽光発電設備と併設し、以下の用途に使用します。
1)電力ピーク対策(ピークカット)
- デマンド削減による契約電力料金低減
- 特高受電への契約変更回避
②事業用太陽光発電所や離島の発電所に設置する場合
太陽光発電所等に併設し以下の用途に使用します。
1)再エネ発電の出力変動緩和
離島などで短周期の出力変動緩和対策が求められた場合、蓄電池で対応することができます。
2)太陽光発電出力のピークシフト
出力制御ルールに基づく出力抑制への対応として、蓄電池によるピークシフトが有効となる場合があります。
3)P,Q制御による電力系統の安定化
主要設備
蓄電池用パワーコンディショナ(PCS)
蓄電池用PCSは、内蔵のコントローラまたは外部制御装置(EMSなど)の制御指令に基づいて蓄電池の充電・放電を行う電力変換装置です。当社の蓄電池用PCSは直流電圧範囲550~1000Vに収まるリチウムイオン電池と組み合わせて蓄電池システムを構成します。
系統連系用の変圧器、屋外に設置する場合の屋外シェルターはオプションとなります。
- 内蔵のコントローラによるスケジュール運転またはピークカット運転
- 外部機器(上位通信)からの充放電指令による運転
構造 |
屋内自立型 |
定格出力 |
625kVA |
直流電圧 |
DCV550~1000V |
交流電圧 |
三相3線340V (外部設置の変圧器により6.6kVに昇圧) |
変換効率 |
97%以上 (定格運転時、補機損は不含) |
外形寸法 (幅・奥行・高さ) |
2,100×950×2,050mm (屋外用シェルターは不含) |